私は柔道整復師という資格を持っていて、今は自分で整骨院をやっています。
そんな私は、「腰椎分離すべり症」という病気を持っていて、過去、右のお尻から足にかけてのひどい痛みとシビレに悩まされたことがあります。
ところが、現在の私はというと、痛みもしびれもなくなり健康を取り戻しています。
朝のジョギング、週一回の柔道の稽古をこなし、いくらでも歩けるし立っていられるのです。
もちろん手術を受けたわけでもなく、腰椎分離すべり症は今も私の腰にそのまま存在しているわけですが、特別な治療を受けたわけでもありません。
この記事では、
- 腰椎分離すべり症が見つかり、痛みしびれに悩んだ体験
- 痛みと脳機能についての学びと痛み消失
について体験談を書きました。
辛い痛み、しびれがあり、手術をしなければ痛みはなくならないと諦めている人に、ぜひ読んでいただきたいです。
目次
- 腰椎分離すべり症が見つかり痛みが始まる
- ぐうぜん骨の異常が見つかる
- 変形が見つかり痛みしびれが始まった
- すべり症に対する不安と恐怖
- それでも症状は悪化していく
- 腰痛に関する新常識を知る
- 脳が納得すれば痛みはなくなる
- 世の中の情報はネガティブなものばかり
- 悪循環から抜け出すには
腰椎分離すべり症が見つかり痛みが始まる
腰椎分離すべり症と診断された多くの人は、
痛みが発生 → 病院で検査を受け変形が見つかる
というのが通常の流れです。
しかし、私の場合は順番が反対で、
病院の検査で変形が見つかる → 1年後に痛みしびれが生じる
という流れだったのです。
その当時は何も疑問に思わず、単に、症状が出るギリギリの状態だったすべり症が1年かけて進行し、ようやく症状が出たのだろうと思い込んでいました。
その後、実際にはすべり症と痛みとは関係しておらず、病気に対する不安や恐怖から脳の機能異常が生じ、痛みが発生したのだと知ることになります。
ぐうぜん骨の異常が見つかる
32歳の当時、私は整形外科に勤めていました。
そこで健康診断を受けたとき、腰のレントゲンも一緒に取ることになり、初めて自分の腰の状態を見ることになったのです。
子供の頃から運動が好きで、体も鍛えていましたから、当然自分の腰の骨だって正常だと思っていました。
側面から撮った写真のカセットを差し込むと、小さなモニターに画像が少しずつ現れてきます。
それをのぞき込んでいた先輩の一言を、今もはっきりと覚えてます。
「すべってる」
私の腰椎は、5番目と4番目のつなぎ目が切れており、4番目の骨が前方へとズレていたのです。
そこで初めて、自分の腰に「腰椎分離すべり症」があることがわかったのでした。
変形が見つかり痛みしびれが始まった
生まれて初めてレントゲンで腰の骨を検査し、腰椎分離すべり症を意識するまでは、 32年間自分の腰にネガティブな思いは1つもありませんでした。
腰痛で苦しむ人を横目で見て、「腰が悪い人は大変なんだろうな」と完全に人ごととして見ていたものです。
ところが、自分の病気を知ったおよそ1年後、長く立っていると、右の臀部から足にかけての痛み、しびれが発生するという典型的な症状が現れたのです。
すべり症に対する不安と恐怖
痛みと痺れが発生すると、私はすぐに1年前に見た、自分の腰のレントゲン画像を思い出しました。
すべり症の症状がいよいよ出てきたのだと、受け入れるしかないと思ったのです。
とにかく自分の腰を守り、これ以上悪化させてはいけないと強く決心しました。
- 腰をそらさない
- できるだけ座るようにする
- 飛んだり跳ねたりしない
- 重いものを持たない
等々、いろんなルールを自分の中で決め、それに従った生活を送るようになりました。
それでも症状は悪化していく
腰を守る生活を続けても、症状は悪化していきます。
本屋で立ち読みしようにも、5分も立っていられません。
立ち読みするときは、事前に座るところを見つけておき、立つのに限界が来たときはそのイスに座り、回復を待ちました。
将来への不安は大きくなり、手術への恐怖が潜在的にあったと思います。
ちょうど長女が生まれた時期で、抱っこするときにも腰に注意が向き心配になっていました。
大学病院から代診の先生が来ると、自分のレントゲン写真を見せ相談してみるのですが、悪化したら手術しかないと言われ、やはりそうかとまた落ち込むのです。
こうした状態が、6年ほど続きました。
腰痛に関する新常識を知る
これまでは、
- 腰椎分離すべり症で神経が圧迫される症状がでる
- 歩いてるうちに神経の通り道が狭まり症状が強くなる
- 手術をしなければ治らない
といった、教科書や医学書に書いてある内容が自分のなかでも常識となっていました。
ところが、新しく知った腰痛に関する常識は全く違っており、
- 神経は圧迫に強い
- 骨の変形と痛みとはあまり関係がない
- 腰に負担をかけると強くなる
- ストレスによって痛みが強くなる
など、科学的に立証された、日本では一般的に知られていない新常識だったのです。
早速、勉強会に出かけ詳しく学んできました。
しかしながら、これまでの常識を自分の中で覆すのは非常に難いものです。
それから本当に納得するまで3ヶ月ほどかかりました。
脳が納得すれば痛みはなくなる
今となっては、痛みがなくなったときのことをよく思い出せないのですが、気がついたら、いくらでも長い時間立っていられるし、だんだんと腰に注意が向かなくなっていました。
すべり症はそのままでも、長年続いた痛み、しびれは治ってしまったのです。
これは、勉強会で学んだ腰に対するポジティブな情報を、患者さんにも伝え続けた結果、それが正しいのだと自分の脳も納得し、脳の働きが正常化したのだと私は考えています。
いずれにせよ、私の腰痛は治ったのです。
症状が消えてから5年以上経ちますが1度も再発していません。
しばらくの間、腰を後ろにそらすのだけは怖かったのですが、今はその感情もなくなりました。
要するに、腰に対する不安と恐怖が脳の痛みの興奮を強め、慢性化させていただけなのです。
世の中の情報はネガティブなものばかり
グッドキーワードという、インターネットで多く検索されているキーワードを分析するツールで、
「腰、負担」と入力し調べてみました。
後に続いて出てきたワードは、
•少ない
•かからない
•軽減
など、腰にネガティブなワードばかりでした。
ほとんどの人が腰の負担を減らすことを考え、その方法をインターネット上で探しているのことが見て取れます。
実は、解剖学的に見ても人間の腰はとても頑丈な作りになっていて、負担をかけると強くなることがわかっています。
それでも、腰はもろく弱いものだから、守らなければいけないといった情報ばかりが世の中にあふれ、腰を過剰に守りすぎて腰痛は増える一方なのです。
痛みを避けるために安静にしすぎて、身体と脳の働きがおとろえまた痛みが増す、という悪循環から抜け出せなくなっています。
悪循環から抜け出すには
自分の腰が欠陥品だと思ってしまうと、誰かに治してもらわないと一生このままだと思ってしまいがちです。
しかし、腰に対する不安や恐怖に打ち勝ち、痛みによってできなくなったこと、あきらめたことを再びやってみることが大切です。
自分が変わり、体が強くなることによって自然治癒力が高まります。
自分で治せるということがわかれば、それが自信になります。
脳の働きが正常化されると、痛みを鎮める脳内物質が分泌されます。
その結果として痛みから解放される日が来ることを、私自身が体験しています。
具体的な方法は、他の記事で少しずつ紹介していきますので、それも読んでいただき、少しでも楽な生活に戻れる情報を提供できれば嬉しいと思っています。
脳と腰痛の関係について知りたい方はこちらの「脳に教えれば腰痛は楽になる」をお勧めしてます⬇️
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