・自分はストレスに弱く落ち込みやすい…
・すぐに人を批判的に見てしまう…
・腰痛などで、思ったように体を動かせない…
「もともとネガティブ思考だし、性格は簡単に変わらないからどうしようもないんだろうなぁ」と思ってる。
このような方にお勧めしたいのが、
ストレスを悪いものとせず、自分の能力を発揮する力に変えていける、マインドセット、リセットです。
【記事の内容】
- 心と体に生じるストレス反応をリセットするにはマインドセットを知る
- 考えが変わると、行動が変わり、人生が変わること
物事のとらえ方や考え方が変わると、ストレスとの付き合い方が変化し、人生が好転していきます。
目次
- ストレスとの付き合い方を変えていく
- ストレスを受け入れる
- 考え方によって受ける影響が変わる
- 身体的な反応の変化
- マインドセットをリセットする
- ストレスをネガティブにとらえる人の傾向
- ストレスをポジティブにとらえる人の行動
- まとめ:考えを変えれば人生は変わる
ストレスとの付き合い方を変えていく
「ストレスは敵」ととらえると、「ストレスを避けるべき」と考えます。
ところが、「とにかくストレスを避けて生活しよう」とすると、いざ大きな問題が降りかかったときに、必要以上に心と体に大きな影響を及ぼし、回復できなくなってしまいます。
一方、ストレスとうまく付き合えるようになると、心身ともに健康になり、生活が充実し、未来が明るくなるなど、良いことばかりが増えてきます。
ストレスを受け入れる
ストレスを完全に避けることなんてできません。
ですから、ストレスを受け入れ、うまく付き合っていく方法を考えましょう。
ストレスを良いものとしてとらえれば、ストレスを感じた時に心や身体に生じるストレス反応も変化してきます。
今自分の頭の中にある、知識や先入観は全て思い込みとも言えます。
そしてそれを変えていくことは可能なのです。
考え方によって受ける影響が変わる
同じような環境や仕事でも、それについてどう考えるかによって受ける影響は変わります。
その影響は心だけでなく、体の状態や働きにまで変化を及ぼします。
マインドセットとは、経験、教育、先入観などから形成される思考様式のこと。
こうした考え方は、長期的な健康や、幸福感にも影響及ぼし、うまくすれば成功へと導きます。
身体的な反応の変化
考え方やとらえ方が変わると、体の状態や使い方にまで変化が現れます。
変化①:血圧や体型の変化
変化②:ストレスホルモンの変化
ここであげるのはこの2つです。
変化①:血圧や体型の変化
体を動かす仕事なら、一日中座ってやる仕事と比べると、運動量や消費カロリーは相当なものです。
ところが、座りっぱなしの生活をしている人と、ホテルで客室係をしている人の、血圧や体重、ウエストなどを比較すると、ほぼ同じという結果でした。
立ち仕事や肉体労働などで、「運動をしている」という意識はほとんどなく、疲れをためているだけの人が多いです。
とらえ方による変化
ある実験があります。
客室係をグループ分けし、「客室係の業務は立派な運動になる」というポスターを作成、掲示し、その内容のプレゼンテーションを行いました。
別なグループには、健康のために運動がいかに重要か、という説明をしましたが、客室係の業務が立派な運動になることは伝えませんでした。
4週間後に、客室係たちの身体の状態をチェックしたところ、「業務が良い運動になる」と告げられた人たちは、
- 体重、体脂肪が減少
- 血圧が低下
- 客室係の仕事が以前よりも好きになった
といった変化がありました。
一方、対照群の客室係たちには、こうした健康効果は現れませんでした。
「自分は運動している」と思いながら仕事をしていることが、仕事に対する意欲を向上させ、身体的な変化を引き起こしたのです。
変化②:ストレスホルモンの変化
もう一つの実験をご紹介します。
それぞれのグループに、異なる内容の3分間の映像を見てもらい、唾液に含まれるストレスホルモンの有無を調べました。
○「ストレスは、パフォーマンスの向上に役立ち、健康を増進し、成長をうながす」と説明したグループ。
○「ストレスがいかに健康に悪く、幸福感を失わせ、仕事のパフォーマンスを低下させるのか」という説明をしたグループ。
どちらの説明も実際の研究の引用であり、真実といえます。
これらのビデオを見ただけでは、ストレスホルモンの変化はありません。
「ストレスは役に立つ」ととらえた変化
ところが、模擬試験が始まると、参加者のストレスホルモン値は上昇しました。
「ストレスには良い効果がある」というビデオを見た参加者は、
「ストレスは心身を消耗させる」というビデオを見た参加者に比べて、
ストレスに負けずに頑張れる、脳の成長を助ける作用のあるストレスホルモン(DHEA)の割合が高くなっていました。
これは、薬効のない錠剤を「よく効くクスリ」と言われて飲んだら病気が良くなる、「プラセボ」と同じような効果です。
マインドセットをリセットする
一般的に、多くの人が持ち合わせているマインドセットは、
「ストレスは敵」
「ストレスは害を及ぼす」
といった考えです。
- 健康や活力が失われる
- パフォーマンスや生産性が低下する
- 学習や成長が妨げられる
- ストレスはできるだけ避けるべき
のような感じです。
もう一つは、
「ストレスは味方で役に立つ」
というマインドセットです。
- 健康や活力の向上に役立つ
- 学習や成長に役立つ
- ストレスの良い効果を利用するべき
ストレスをポジティブにとらえる人のほうが、うつ状態になりにくく、人生に対する満足度が高いことが分かっています。
ストレスをネガティブにとらえる人の傾向
- ストレスに向き合おうとせず、考えないようにする
- ストレスをまぎらわそうとする
- 酒に逃げたり、依存したりする
- ストレス源に対して、努力したり意識を向けたりするのをやめる
「ストレスは害になる」と考えている人は、そのストレスを感じたとたんに、
「ストレスを減らさなければいけない」と思い、それに従った行動をします。
ストレスをポジティブにとらえる人の行動
ストレスへの向き合い方や対処の仕方が異なると、結果にも違いが現れます。
ポジティブにとらえ、避けたり否定したりせず、正面から向き合えれば、対処する能力や試練を乗り切る自信もついてきます。
そして、ストレスに対する耐性がついてくるので、これまで辛かったような出来事にもうまく対処する能力がついてきます。
まとめ:考えを変えれば人生は変わる
多くの人は、人生を変えなければ幸せになれない、と決めつけてしまいがちです。
しかしながら、自分の考えかたを変えれば、自分の望む人生が手に入いる可能性が圧倒的に高まります
「ストレスは悪」と考える人ほど、その状況や環境を避け、排除しようとします。
本当は、ストレスを減らそうとしなくてもいいのです。
- ストレスを感じたらそれを認識する
- ストレスを受け入れる
- ストレスをうまく利用する
マインドセットを変えて、ストレスを良いものとしてとらえれば、心と体の反応が良いほうに変化し、人生が好転していくはずです。
これまでの定説や常識を疑い、自分の考えや物事のとらえかたを、一度リセットし、違う視点から見てはいかがでしょうか。
【参考書籍】