「取りかかりさえすればすぐにできるはずなのになかなか取りかかれない」という事は誰にでもあると思います。
流しにたまった洗い物を片付けるぐらいなら、先延ばしにも限度があるのでいつかはやるのでしょう。
でも、今日こそジョギングを始めるぞと思っていてもなかなか行動できず、結局始められないなんてこともあると思います。
たとえば、学生時代はマラソン選手で毎日走ってたから、ジョギングなんてやればすぐにできてしまうはずなのにどうしても始められない。
これには理由があります。
この記事では、「やればできると思っているほど始められない」その理由を解説していきます。
目次
- やり方を知ってもできないしやる気がでない
- 想像外のことは言葉で伝わらない
- すぐやれる人はできてる人
- やればできるはずだったのに
- 脳に嘘をつくと
- 気持ちの問題ではない
- SNSを見て左右されない
- できてないことを話題にしない
- まとめ
やり方を知ってもできないしやる気がでない
SNSや本屋を見ても、行動するコツみたいなものがあふれています。
うまくいった人やそのやり方はたくさんあっても、できている人の体験を見聞きして同じようにできる人もいれば、やり方のコツを知ったはずなのに結局できない人もいます。
実は、もうできている人が体験した感覚をもとに伝えられている言葉は、「すでにできている人、やれている人」にはすぐに伝わるのですが、できていない人にはうまく伝わらないものなんです。
想像外のことは言葉で伝わらない
たとえば、スキーをやったことがある人に、「右足に体重を乗せると左に向かって曲がっていく」と説明すると「確かにそうだな」と理解できるのですが、一度もスキーをやったことがない人に言葉だけで説明しても全く伝わりません。
特に子どもの場合は言語で理解するのが難しく、いくら言葉で説明しても理解できません。
私は、スキーのインストラクターをやっていた時期があるのですが、小さい子どもほど、実際にやらせてみてできないところを補助してあげるとすぐに滑れるようになります。
反対に、もうすでにできる親が自分の子どもに、「こうしたらうまくできるよ」とアドバイスしてもちゃんと聞いてはくれません。
その子は頭でイメージできないことばかりを言われ、かえって自分には無理と思い込みやる気を失ってしまうかもしれません。
すぐやれる人はできてる人
色々なことがしっかりできている人は、何でもすぐに行動に移せる人です。
できてる人が、誰かにそのやり方を言葉で教えてあげると、教えている人自身の学びになり、やり方の再確認ができるうえ、もっと上手くなりたいという感覚が強くなります。
教えた人にとっての学びになる一方で、できていない人には伝わりずらく、できてる人ができない人に伝えるほど両者の差は開いていくことになります。
やればできるはずだったのに
「自分はやればできる」と思っている人は多いと思います。
家の掃除にしても、やれば完璧にきれいにできると思うし、ダイエットだってその気になって本気を出せば成功するはず。
ただ、今はやる気がでないだけだと思っていないでしょうか。
「やればできる」は自分の脳に対して、これからやるべき課題ではなく既にできている状態を言葉にして伝えています。
自分がすでに行動している事についてなら、「やればできる」という言葉を具体的に理解し、達成したときの感覚がイメージしやすく、順調に物事が進むでしょう。
しかし、まだ取りかかってもいない状態で「やればできる」といくら心で唱えても、脳はどうすれば良いのかを理解できません。
理想的な状態を命じられても、脳はどうしたらいいかわからず逆に身動きが取れなくなってしまうのです。
課題がわかると動ける
たとえば、野球部でレギュラーを目指していて、「バッティングが苦手だからスイングスピードをあげたい」といった課題を持っていたら、それは日頃の練習の中から見つけ出した課題です。
すでにやっていることから始めているのですから、レギュラーになりたいという目標に向かい、スイングスピードをあげるという課題をこなすことが理解しやすくなります。
たとえば、毎朝100本素振りをやってみようといった課題を立て、その行動がすぐにできるものです。
ところが、ダイエットには有酸素運動がいいと知って、「学生時代は運動部だったから、その気になればいつでもやれる」と思っているだけでは、まだ取りかかっていないことを脳はイメージできず、結局は行動できなくなってしまいます。
脳に嘘をつくと
やればできると言われたことが実際にはできていない。
この時、脳はできなかったことに対する罪悪感を持ちます。
人は、やってはいけないことをしてしまった時、罪悪感を抱きます。
罪悪感が生まれると反省や謝罪をするのですが、自分が許されることによってドーパミンが分泌されます。
すると、次の行動に対する期待感が生まれ、次こそはきっとできるはずという気持ちになります。
でも、これがきっかけでできるようになるわけではありませんから、結局はまた失敗してしまいます。それが繰り返されると、また罪悪感を抱くという悪循環が始まります。
この悪循環によって、自分ができている小さな成功に気づけなくなってしまうのです。
1つの目標を達するために小さな一歩を踏み出していたとしても、
- 自分は何もできていない
- そんなのはできたうちに入らない
と、全てを否定し始めてしまいます。
気持ちの問題ではない
これは、「ポジティブな言葉を唱え続ければできるようになる」という気持ちの問題ではなく、脳の状態、ようするに脳内物質の問題です。
やる気を出して頑張るためのドーパミンが、失敗した罪悪感によって分泌され足を引っぱっているのです。
ですから、まずは成功体験を増やすことなんです。
失敗しようのない、「ここまでは絶対できる」という小さな課題を設定しやってみましょう。
課題のハードルを下げまくる
「腹筋を2回やる」でもいいし、「靴を履いて外にでる」でもいいのです。それをクリアすれば自分でやると決めたことを「やった」「できた」になります。
これでもできなければ、腹筋を1回やる、玄関まで行って靴を履くといったようにハードルを下げます。
人に頼みごとをされたときでもハードルが下がると、「これくらいならやってもいいか」と思えることがあると思います。それを自分にも試してみてください。
やろうと決めたことはやる。課題が大きい小さいではなく、小さいことでも行動し脳を裏切ることがなくなれば、罪悪感から出るドーパミンの作用が弱まります。
すると、自分の今の状況を正しく理解することができ、今できている小さな成功に気づくことができるようになります。
その達成感から得られるドーパミンによる快感によって、脳は本来の力を発揮することができるのです。
ドーパミンによるモチベーションについての参考記事⬇️
【初心者の目線で分析】Twitterを楽しく続けられる6つの心理 - ほねつぎ院長ブログ
SNSを見て左右されない
SNSを見ると、「どこかに行った」「何かをやり遂げた、達成した」ことなど、充実した生活が流れてきます。
見ている側からすると、自分は何もできていないのに、自分以外の人はどんどん行動、達成しているように感じます。
実際にはできていないこともあるし、達成できたこと、やったことだけを見せているだけなのですが、そうは思えなくなってしまいます。
他人がやってるという状況を突きつけられると、それができていない自分はどんどん動けなくなってしまう可能性があります。
自分だけが何かと先延ばしにしてできていないなと感じるときは、他人の成功体験を脳に見せないことも大切です。
小さなことでも、実は自分ができていることもあると気づくはずです。
できてないことを話題にしない
「運動やってないんだよ」「全然勉強してない」など、できてない自分のことを人に話し「自分もそうなんだ」などとお互い共感しあい話題として盛り上がる。
ついやってしまいがちなのですが、失敗談を言葉で話していると、自分の先延ばしが増えるばかりか、相手の先延ばしも増えてしまうかもしれません。
やらなかったことではなく、少しでもできていることを話題にすると、「できていることがある」というポジティブな視点から自分を見ることができ自信にもなります。
まとめ
- やり方を知ってもできない人とすぐにできる人がいる
- 想像外のことは言葉で言っても伝わらない
- すぐやれる人はできてる人
- 課題がわかると動ける
- 失敗しようのないところまで課題のハードルを下げまくる
- SNSを見て左右されない
- できないことを話題にしない
これらのポイントを頭に入れ、自分ができないことにばかりフォーカスして、できない自分を作り出していないか、自分の思考と行動を見つめ直す機会にしてください。
Twitterでも発信してます🔽
あおば🦴ほねつぎ院長 (@aofujiseikotsu) on Twitter
YouTubeでも発信してます🔽