姿勢が良くない…
意識してもすぐ戻ってしまう…
そもそも体が歪んでいるのでは…
いつか改善したいと思っていても、気を抜いたら元通り、理想の姿勢になれません…。
このようなお悩みがとても多いです。
皆さんが何となくイメージするように、筋肉のバランスによっても姿勢は変わります。
加えて、脳内物質であるセロトニンの分泌量が姿勢維持に大きく関係していることもあります。
この記事では
- 姿勢維持に関係する筋肉のバランスについて
- 姿勢維持に関係するセロトニンの分泌について
- 姿勢を良くするコツを解説
これらにフォーカスしていきます。
目次
筋肉のアンバランスが姿勢を狂わせる
多くの人は、姿勢の悪さを「筋肉が落ちたから」などと、一つの理由に決めつけがちです。
しかしながら、姿勢が悪いのにはいくつかの理由が隠されているものです。
腰痛になるのは何も女性や高齢者だけじゃなく、運動している若い世代にだってたくさんいます。
このような人たちがみんな、体を支える筋肉が不足しているとは考えにくいです。
つまり、姿勢を保つ筋肉が弱体化したといった考えは、ただの先入観かもしれません。
たとえば、姿勢維持には筋肉の働きのほかにも「筋肉の柔軟性」が関係していることがあります。
筋肉は骨に付いていますから、その筋肉が硬く縮まれば骨をそちらに引っ張ります。
つまり肩の前面や胸の筋肉が硬くなれば、両方の肩は前に出て、背中は丸まる傾向にあります。
肩甲骨の間が広がる
もう一つ、前側にある筋肉が働くときに後ろ側で制御している筋肉があります。
その働きが弱まると、肩甲骨を背骨に引き寄せる力がしっかりと発揮されず、左右の肩甲骨が背骨から離れてしまいます。
これも、背中が丸まり猫背になる原因の一つと言えるでしょう。
要するに、前側の筋肉をユルめて、後ろ側の筋肉を強くすることが、多くの人に当てはまる姿勢の改善に向かうためのパターンなんです。
前後の筋肉のバランスを取るには
胸に位置する大きな筋肉である大胸筋と、肩にある三角筋の前部繊維。
この二つの筋肉が姿勢を維持するのに重要な役割を果たしています。
- 前面にある筋肉が硬い
- 背中にある筋肉が弱い
不良姿勢の原因がこれであるならば、
- 大胸筋と三角筋前部のストレッチ
- 菱形筋と僧帽筋のトレーニング
この2つで姿勢を改善できるはずです。
大胸筋のストレッチ「外旋」
大胸筋と三角筋は同じような作用を持っているため、ストレッチも似たようなやり方です。
この記事では、大胸筋のストレッチ法を中心に解説します。
大胸筋は胸から腕に向かって伸び、上腕骨にくっついています。
大胸筋が縮むことによって肩関節を「内旋」させるのが作用の一つです。
肩関節の内旋とは、手のひらが後を向く方向への動きです。
ストレッチをする際の肩関節の動きとしては、作用と反対の「外旋」させることが必要となります。
【ストレッチ法】
写真のように、手を下ろした状態で手のひらを前側に向ける方向に捻っていくことでストレッチされます。
大胸筋のストレッチ「水平伸展」
大胸筋のもう一つの作用として肩関節の「水平屈曲」があります。
水平屈曲はプロレス技のラリアットのような動きです。
そして、その反対の動き「水平伸展」によって大胸筋はストレッチされます。
【ストレッチ法】
壁に手を当てた状態から腕を後ろに引いていきます。
これで肩関節が水平伸展位になり、ストレッチされます。
菱形筋のトレーニング
菱形筋は背骨と肩甲骨の内側をつなぐ筋肉です。
この筋肉が働くと、肩甲骨を背骨に向かって引き寄せます。
たとえば菱形筋は、鉄棒にぶら下がって懸垂をする際に、下方回旋と内転の動きで肩甲骨を安定させる働きをしています。
下方回旋を右側の肩甲骨でイメージすると、反時計回りに回旋していた肩甲骨が、時計回りに戻ってくる動きです。
鉄棒で懸垂する機会などあまりないでしょうから、エアーでその動きをやってみましょう。
負荷がなくても20回程度繰り返すと結構疲労感が来て、良いトレーニングになります。
それに、大きな力を発揮する「速筋」よりも、長時間疲れない「遅筋」の方が姿勢維持には向いてます。
要するに、強い負荷をかけるトレーニングはそれ程必要ありません。
速筋と遅筋については、【赤筋と白筋の違いと特徴】脂肪燃焼には遅筋を増やすのがお勧め - ほねつぎ院長ブログの記事で詳しく解説してます。
セロトニンが不足すると姿勢が悪くなる
多くの人が見逃しがちなのが、脳内物質の一つであるセロトニンの不足です。
セロトニンは姿勢を維持するために必要な、抗重力筋をコントロールしています。
つまり、セロトニン神経が弱まると抗重力筋がコントロールを失い、姿勢を維持できなくなってしまうのです。
気分が落ち込みがちな人を観察すると、いつも視線を下に向け、背中を丸めて歩いているイメージではないでしょうか。
うつ病の人達の姿勢が悪いのは、セロトニンが不足することによって気分が落ち込み、加えて姿勢を維持する筋肉が働きを低下させてしまうところにあります。
セロトニンの分泌量を増やす事は、
自信を取り戻し、背筋が伸びた姿勢を作るためのもう一つのポイントです。
セロトニン神経を活性化させる
ここからは、幸福ホルモンとも呼ばれるセロトニンを増やす方法を解説します。
- リズム運動をする
- 笑顔を作る
- 朝日を浴びる
主にこの3つです。
セロトニンについて詳しくは、もう落ち込まない!セロトニン不足を解消する5つの方法 - ほねつぎ院長ブログの中で解説しています。
リズム運動する
ウォーキング、自転車、といったリズミカルな運動はセロトニン神経を活性化させます。
ポイントはその運動に集中することです。
ウォーキングをしているときは頭の中が暇な状態で、考え事をしやすいのです。
歩くことに集中するために、歩く歩数を数えるとか足の運びに意識を向けるなど、歩くことに集中することが大切です。
笑顔を作る
セロトニンは、姿勢を維持する筋肉とともに表情筋のコントロールもしています。
笑顔を10秒間作るだけでセロトニンの分泌量が増えるのです。
普段から笑顔を作る練習を心がけましょう。
朝日を浴びる
セロトニンの合成は朝起きてからすぐにスタートします。
それには、2500ルクス以上の光を浴びることです。
つまり、朝日を5分間浴びるだけでセロトニン神経は活性化します。
朝外に出るのが大変なら、カーテンを開けて太陽の光を入れるだけでも大丈夫です。
まとめ
この記事で述べた姿勢を良くするためのポイントは、
- 筋肉のバランス
- セロトニンの働き
この二つです。
胸の筋肉を緩め、背中の筋肉をしっかりと働かせる。
そのために必要な大胸筋のストレッチと菱形筋のトレーニング法をご紹介しました。
もう一つ、姿勢を維持する抗重力筋をコントロールしているセロトニンの分泌量を増やす。
この二つがうまくいくと、意識した時に姿勢が維持しやすくなってきます。
ただ、どちらもすぐに成果が出てくるものではありません。
最低でも3カ月間は続けましょう。
継続するのが何より大変なのですが、完璧を目指さなくても良いので少しずつ、とにかくやめないことが大切で、
続けた先にはきっと、背中がまっすぐに伸びたきれいな姿勢が待っているはずです。
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